かつて「マクズウェア」として世界中を驚かせ、
明治の三大名工に数えられる真葛香山は幾多の銘品を数多く残しました。
二代真葛香山は、帝室技芸員を拝命し世界中で賞賛された
初代宮川香山の養子で、横浜では初代香山の作陶を助け、
初代没後(1916没)に2代香山を襲名しました。
初代の作風を受け継ぎ造形的な花瓶、彫塑的な置物などを制作しました。
特に鳥、花などをよく意匠に用い、初代よりもさらに
科学的な釉薬の研究を進めて斬新的な作品を展開し、
真葛香山の名を確固たるものとしました。
本作は二代真葛香山による、真葛窯絲瓜鵙ニ蛙置物です。
へちまの葉上に鵙(もず)が凛とした佇まいでとまっています。
肉食の鳥、鵙の特徴的な尖った嘴、毛並みの一本一本まで
細緻に描かれており、静かに蛙を狙う緊張感の感ぜられるお品です。
自然の意匠を得意とした二代真葛香山の観察眼光る、大変見事な逸品です。
サイズ:高 約 10.0cm × 幅 約 17.5cm × 奥 約 16.5cm
付属品: 共箱
状態:仕上がりもよく、良好な状態です。
写真をよくご覧の上、ご検討くださいませ。
【二代 真葛香山 (宮川香山) 略歴】
1859年〜1940年 82歳逝去
1859年 初代宮川香山の長男として宮川半之助生まれる
1916年 初代が亡くなり、翌年大正6年(1917)に2代目を襲名
日本美術協会主催美術展覧会の審査員を歴任
1931年 関東の陶芸家らと東陶会を結成し板谷波山らと顧問となる