白髪一雄は、前衛美術グループ具体美術協会で活躍し、
世界的な美術館に所蔵されるなど、高評価を得る巨匠です。
天井から吊るしたロープを両手でつかみ、
床に広げたキャンバスの上に絵具を出し、
体をダイナミックに動かしながら足を使って絵の具を
広げて作品を制作するという「フット・ペインティング」など
斬新な表現法を確立しました。
本作は、暖色の色使いと黒を用いて、小さな画面ながら、
勢いよく緩急のある線が、抜群の構図で描かれています。
幼少から絵を愛し、日本画や洋画様々な画風を学んで
たどり着いた白髪独自の表現が堪能できる秀作です。
サイズ:額装 縦 34.5cm × 横 31.5cm
作品 縦 26.4cm × 横 23.3cm
付属品: 段ボールタトウ/アクリル板 / 鑑定証
状態:経年によるシミが多少ございますが、概ね良好な状態です。
写真をよくご覧の上、ご検討ください。
僅かな経年感は中古品の特性としてご了承下さい。
【白髪一雄 略歴】
1924年 兵庫県に生まれる
1948年 京都市立美術専門学校日本画科を卒業
油彩画に転向し、吉原治良に師事する
1952年 村上三郎、金山明、田中敦子と「O会」を結成
1955年 具体美術協会に会員として参加、第1回展より毎回出品を続ける
絵具をこね足で描くなど画材への直截的な肉体の働きかけの
痕跡を作品として発表
1957年 ミシェル・タピエに認められ、アンフォルメル運動に参加
アクション・ペインティングによる豪放な作品を次々と制作
1959年 イタリア・プレミオ・リソーネ展買上げ賞受賞
1962年 パリのスタドラー画廊、トリノのノティティエ画廊、欧州各国で個展開催
1965年 第8回日本国際美術展で優秀賞受賞
1952年 具体美術協会が解散。その後は個展を中心に活動し、
絵画の枠組に対する問題を提起し続ける
2008年 死去。